中学受験｜愛知県の人気校と受験の現状を徹底紹介〜県立中高一貫校の影響は？〜

愛知県の中学受験の特徴

「公立王国」と呼ばれる愛知県は、公立高校の教育水準が高く、中学受験は東京や大阪ほど一般的ではありませんでした。しかし、2025年から公立（県立）中高一貫校が開校されることで、これらの学校が人気を集め、中学受験熱が高まると予想されています。

私立中学も多様で、進学校から伝統校、特色のある学校まで幅広く存在します。近年では、グローバル教育を重視したり、少人数制で丁寧な指導を行ったりするなど、新しいタイプの学校も増え、選択肢が広がっています。

愛知県の中学受験は、岐阜県との関連が深い点が特徴のひとつです。岐阜県の中学受験は、愛知県よりも早い日程で行われるため、「試し受験」として岐阜県の入試を受ける受験生も少なくありません。これは、両県間の受験生の交流を活発にし、受験全体のレベル向上にもつながっていると考えられます。

また、入試の傾向としては、関東よりも関西寄りの傾向が見られます。名古屋を地盤とする大手進学塾の名進研が有名ですが、関西圏の浜学園や馬渕教室なども進出しています。大手進学塾のほか、家庭教師や個別指導をつける受験生も少なくありません。

愛知県の中学受験は、県立中高一貫校の開校や私立中学の多様化など、変化が著しい状況にあります。特に、県立中高一貫校の開設は、中学受験の様相を大きく変えつつあり、今後ますます競争が激化すると予想されます。このような状況の中、保護者や受験生は、情報を収集し、自分に合った学校選びを進めることが重要です。

愛知県「御三家」とは

愛知県では、東海・南山女子部・滝の私立中学がいわゆる「御三家」と呼ばれています。トップ校と言われる東海中は、有名大学への進学実績を誇ります。また英語教育に強いことでも有名です。南山中学校は特に女子部が高い学力水準を保ち、最難関校のひとつです。滝中学校は一貫した指導と、文武両道の校風が人気です。これら3校の私立中学は愛知県でも、ひとつ抜きん出た難関校といえるでしょう。

愛知県の中学受験「入試日程」

愛知県の中学受験は1月11日〜1月20日の間が多く、全体的には1月中旬から2月上旬にかけて実施されています。

【最新版】愛知県の中学受験の現状

2025年からの公立中高一貫校の開設により、愛知県の中学受験は大きく変化すると予想されます。従来、難関公立高校を目指していた層が、公立中高一貫校受験にシフトする可能性が高く、愛知県の御三家と呼ばれる私立最難関校受験層も、選択肢のひとつとして県立中高一貫校を検討するケースが増えると考えられます。

愛知県は公立校人気が高い地域ですが、県立中高一貫校の開設は、中学受験全体の熱を帯びさせる要因となるでしょう。特に、明和高校、津島高校、半田高校、刈谷高校の4校に併設型中高一貫教育制度が導入されることは、これらの学校への志願者を大幅に増加させ、中学受験競争を激化させることが予想されます。

なお、2026年度にはさらに公立中高一貫校が増設される予定です。愛知県・岐阜県・三重県では子どもの数が減少している一方で、中学受験者数は若干ながら増加傾向にあることから、県立中高一貫校の増加が、この傾向を加速させる可能性も否定できません。

公立中高一貫校は、中学から高校までの6年間を一体として教育を行うため、生徒は安心して学習に打ち込むことができると期待されています。しかし、一方で、中学受験の競争激化は、子どもたちや保護者に大きな負担をかける可能性もあります。これから愛知県で中学受験を検討される方は、こうした変化を踏まえ、ご家庭で、親子で、よく話し合い、進路の方向性を決めていくことが重要になるでしょう。

愛知県「主な私立中学と公立中高一貫校の難易度一覧表」

※難易度は偏差値や倍率等から推測しているもので、あくまで目安です。

愛知県の県立中高一貫校について

愛知県では、2025年度から公立中高一貫校が初めて設置され、翌年にはさらに5校が加わるなど、公立中高一貫教育が大きく拡充されます。これにより、これまで公立中学から県立高校への進学が主流であった同県において、公立中高一貫校への進学を希望する生徒が増え、いわゆる中学受験熱が高まるのではないかと言われています。

公立中高一貫校は、中学校と高等学校が一体となって教育を行うため、高度な学習や探究活動に取り組むことができるという魅力的な教育環境となっています。このため、公立中高一貫校の入試は、高い競争率となることが予想されます。

県立附属中学校入学者の選抜について

※コースや居住地によっては、その他の書類等が必要になります。各学校の公式サイトをかならずご確認ください。

参考：令和7年度愛知県立附属中学校入学者選抜実施要項

変わる愛知県の中学受験

繰り返すようですが、愛知県ではこれまでなかった公立中高一貫校が開校することから、中学受験の様相が大きく変化する可能性が高くなっています。これまでとは違う対策が必要なため、多くの情報を持ち、実践的な指導を行ってくれる塾や家庭教師を選ぶことも重要になってくるでしょう。

進路の選択肢が増えることは、お子さまにとってチャンスとも言えます。私立の中学校も含め、お子さまの将来を見据えて最善の選択ができるといいですね。

編集：オンライン家庭教師GIPS