鎌倉学園様にインタビューさせていただきました!

貴校の校風を教えてください

建学の精神として、「質実剛健」と「自主自律」があります。質実剛健とは、この鎌倉の地に建つ学校ですから、鎌倉の自然やその歴史を背景にして、鎌倉武士のように心豊かな人間として成長して欲しいという考え方です。自主自律の方は、むしろ仏教の教えから来る考え方で、本校は隣に建長寺というお寺があり、鎌倉五山の第一位のお寺です。建長寺と鎌倉学園の関係はありますが、経営などは完全に分かれています。

自主自律の考え方には、自分自身で色々なことを考え、自分を律することが含まれます。この精神を生徒に実践させる手段として、本校は「文武両道」という形を取っています。文は勉強面を、武はクラブ活動などを指しますが、実際には生徒が打ち込めることや好きなことに取り組む自由があります。学校は生徒にこれらを妥協することなく、高い目標を持って取り組むよう促しています。

本校のカリキュラムは、中学校では3年間、高校では3年間です。成績などによるクラス分けは基本的にありません。すべては生徒の進路や習熟度に基づく選択に委ねられています。このような自由な環境の中で、生徒たちは楽しく学んでいます。

鎌倉の自然や歴史も、この自由な学習環境を形成する要素です。また、宗教教育に関しては、仏教系の男子校ではありますが、中1から高1まで年に3~4回の坐禅と、高校1年生時に建長汁研修がある程度です。これらは家庭科の授業の一環として行われます。

本校は男子校であり、生徒たちは自由な雰囲気の中で学び、楽しみます。卒業後も多くの生徒が担任やクラブ活動の顧問のもとを訪れます。校長は、本校が一生の友達ができる環境であると述べています。中学校3年生になるとクラス全体で体育デーでの優勝を目指し、高校生になると大学合格者を多く出す目標を持つなど、団結した力が特徴です。

募集要項などについて教えてください

中学校の方では、基本的に今年から始める「中学帰国生入試」が12月16日の土曜日に実施されました。この入試は、日本語による作文と英語力(英語資格)を総合的に判断するものです。詳細はホームページの募集要項でご確認いただければと思います。

また、2月1日午前に実施される一次入試、2日午前の二次入試、4日午前の三次入試、そして2月1日午後の算数選抜試験があります。2月1日午前の一次入試には、「帰国生枠」が設置されており、この枠では国語と算数の2科目で判断します。これら以外の試験は、算数選抜を除き、全て4科目の試験となります。

高校の方では、一般A方式と一般B方式の入試があります。一般A方式は中学校と高校の間で実施される書類選考です。基準を満たしていれば、原則、全員合格となります。一般B方式は年明けの2月11日に実施されるオープン入試で、英語、数学、国語の3科目の合計点のみで判断します。

また、今年は既に終了していますが、帰国生向けの入試もございました。こちらも書類選考の入試で、基準を満たしていれば、原則、全員合格となります。最後に、帰国B方式というものもあり、これは一般B方式と同じ問題を受け、帰国生の合格点を少し下げる形の入試になっています。

貴校はどのような生徒におすすめか教えてください

私たちの学校は、入学前に1類や2類のように生徒を分けて募集するタイプの学校ではなく、また入学後に成績に基づいて特進クラスを作るタイプの学校でもありません。つまり、勉強だけでなくクラブ活動や自分の好きなことにも制限がない学校です。

中学校では、クラブ活動は週に2回休むという決まりがあるため、それを守っていますが、高校では特に制約はありません。(現実的なところで最低週1回は休んでいます。)最終下校時刻は、中学校が17時半、高校は18時半です。7時から最終下校時刻まで自習室が開いています。

勉強にも熱心で、自分のペースで頑張りたい、先生からアドバイスを受けながら進んでいきたいと考える生徒には、ぜひ私たちの学校へ来てほしいと思います。

貴校の特徴を教えてください

やはり、この鎌倉という土地に学校があることが魅力です。教育内容は別として、この環境に心を動かされ、学校生活を送りたいと思って受験する方が多いです。

学校の中での話になると、学園祭にも特徴があります。また、探究学習やグローバル研修なども行っています。理科教育に関しても、中学校では週1回必ず実験の授業を行っています。このように、生徒が実体験を通じて感情を動かされ、何を目指すかを考えることを重視しています。

神奈川県の男子校としては、高校入試を行う学校は数少ないです。高校入試により、中学から入学した生徒と新たに入学する生徒との間で新しい人間関係が生まれます。高入生が持つクラブ活動のノウハウや高校受験の経験、帰国生が持ち込む多様な価値観が、高校1年生になると一貫生(中学から入学した生徒)と融合します。このように、様々な生徒を受け入れ、多様な価値観の中で学校生活を送る環境が、当校の魅力の一つです。

最後に、鎌倉学園は自由放任と思われがちですが、実際はそうではありません。一人一人の生徒を担任、クラブ活動の顧問、教科担当、スクールカウンセラー、保護者の方々が見守っています。教室の隣には大きなスペースがあり、そこは生徒と話す場所として利用されます。このように、授業だけでなく、日常的な面でも生徒のサポートを行っています。

貴校の教育方針などを教えてください

中学校1年生時には、学力面で基礎学力の定着と学習習慣の確立を目指します。中学2年生では基礎学力のさらなる定着を図り、中学3年生では先取り学習を行います。高校1年生では、自分自身を見つめ、しっかりと考えることに重点を置きます。高校2年生では大学の学部・学科を決定し、高校3年生では自分に負けず、妥協しない精神で前進していきます。

特に中学校時代には、道徳の授業を通じて他者理解を深めます。例えば、中学1年生では、他者と異なる考え方を理解し受け入れることを目標にします。中学2年生では、受け入れた上でどのように振る舞うべきかを学び、中学3年生では、異なる考えを深く理解し、それに基づいて行動できることを目指します。

高校になると、生徒は運動部や文化部など様々な分野で交流し、異なるバックグラウンドを持つ生徒同士が仲良くなる機会が増えます。中学時代には難しいかもしれませんが、高校生活を通じて社会との関わりを深め、自分がどのように社会に貢献できるかを模索することが重要です。

探究学習は、高校1年生と2年生で行われ、学生は自分の興味・関心に基づいてテーマを選びます。これにより、自分の好きなことを見つけるきっかけになり、プレゼンテーションや動画作成、論文執筆などのアウトプットを通じて、学びのやる気を引き出します。

最後に、生徒様・保護者様に向けてメッセージをお願いいたします!

6年生の皆さんは今、受験勉強で大変な時期を過ごしていると思います。体調管理にも気をつけなければなりません。まずは健康を最優先にし、自分ができることとできていないことをはっきりさせましょう。できていないことについては、どのように勉強すれば良いか考え、できていることには自信を持って今後も取り組んでください。

鎌倉学園では様々な生徒がおり、必ず自分に合う友達ができると思いますので、受験に安心して臨んでください。どの中学校に進学しても、楽しい学校生活が待っています。

高校受験を控えている皆さんも、同様に大変な時期だと思います。弱点の補強に励み、模擬問題などを解いて本番に慣れる練習を是非してください。本校は男子校ですが、逆に友達を作りやすい環境があります。楽しい学校生活が待っていますので、体に気をつけてこれからも頑張ってください。本日はありがとうございました。

公式ホームページ

https://www.kamagaku.ac.jp/