受験日のお弁当はもちろん、塾や予備校に通うお子さんのための毎日の「お弁当づくり」に頭を悩ませている保護者の方も多いのではないでしょうか。
特に受験当日のお弁当は、単なる食事を超えた意味を持ちます。お子さんが本番で力を存分に発揮できるよう支える大切な栄養源であり、同時に親御さんからの愛情あふれる応援メッセージでもあるのです。
この記事では、受験生の集中力をしっかりとサポートし、最高のパフォーマンスを引き出すためのお弁当作りのコツをご紹介いたします。お子さんの頑張りを食事の面から支えていきましょう。
眠くならない「受験弁当」の工夫

受験中の集中力維持に大敵となる「眠気」。食事内容が眠気に影響することをご存知でしょうか。受験日だけでなく、塾に持たせるお弁当でも「眠くなりづらいお弁当」にしたいですね。
眠気を防止する3つのポイント
- 消化に負担がかかりすぎない適量のメニュー構成
- 血糖値の急上昇・急降下を防ぐ食材選び
- 脳の活性化をサポートする栄養素の取り入れ
3つのポイントを押さえることで、試験中の眠気を防止し、集中力を維持しやすくなります。特に血糖値の急激な変動は眠気の原因となるため、ゆっくりと消化・吸収される食材を選ぶことが重要です。
効果的な食材選び
・脳の活性化に役立つ食材

サーモン、イワシなどのDHA・EPAを含む青魚、ナッツ類(クルミ、アーモンドなど)
・低脂肪でタンパク質が豊富

鶏むね肉やササミ、豆腐、納豆などの大豆製品
・ビタミン・ミネラル源

ブロッコリー、ほうれん草などの緑黄色野菜
食材をバランス良く取り入れることで、脳の働きをサポートし、長時間の試験でも集中力を維持できます。特に青魚に含まれるDHAとEPAは脳の機能向上に効果的であることが研究で示されています。

日頃の食事でも、ちょっと意識できるといいですね。
とはいえ、多忙な親としては、なかなか毎日そこまでできません……。
でも、受験日のお弁当は、頑張ってください!
弁当箱の理想的な割合
- 炭水化物(ご飯など):3分の1〜2分の1
- たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品など):4分の1
- 野菜(生野菜、蒸し野菜など):4分の1〜3分の1
この割合を意識することで、バランスの良い栄養摂取が可能になります。特に炭水化物の量は多すぎると眠気の原因になるため、適量を心がけましょう。中高の野球やサッカー部などでは「2リットルタッパー弁当」持参なんていう話もありますが、ハードな運動をすることのない受験生には、炭水化物がぎっしり詰め込まれたお弁当は逆効果になることも。
子どもによっては、そもそも量が食べられない、「おにぎりだけでいい」と言うこともあります。「食べなきゃ力がでないわよ!」と大きなお弁当箱をもたせると、見た途端に食べる気がなくなるかもしれません。おにぎり1つに小さなおかずをピックに刺していれるとか、卵焼きを添えるなどで対応しましょう。
調理法の工夫
揚げ物や脂っこい料理は消化に時間がかかるため、蒸す、焼く、茹でるなどの調理法を選びましょう。
消化に時間がかかる料理は体内の血流が消化器官に集中し、脳への血流が減少するため眠気を引き起こしやすくなります。特に試験当日は緊張から胃腸の働きが弱まっていることもあるため、消化の良い調理法を選ぶことが大切です。
受験のお弁当で避けるべき食材と飲み物

受験弁当では、糖分やカフェインの過剰摂取に注意が必要です。
控えたほうが良いもの
- 砂糖たっぷりのデザート(ケーキ、チョコレート、プリンなど)
- 清涼飲料水やジュース
- エナジードリンク
- 濃いコーヒーや紅茶
これらの食品や飲料は一時的に元気が出たように感じても、その後急激なエネルギー低下を招き、集中力の維持に影響を及ぼす可能性があります。
糖分の多い食品は一時的に脳を活性化させますが、その後の血糖値の急降下により強い眠気を引き起こします。カフェインも適量なら集中力を高めますが、過剰摂取や試験直前の摂取はかえって緊張や不安を高めることがあります。
疲れた頭を休め、気分転換には、おいしいスィーツもいいものです。炭酸飲料でスカッとした気分になることもあるでしょう。ただし、これは普段のお話。受験日当日は、避けておくのが無難です。
代わりに選ぶもの
- 少量のナッツやドライフルーツ
- 少し甘みのある野菜(にんじんやさつまいもなど)
- 水やノンカフェインのお茶
- 冬は温かいスープを魔法瓶に入れて持参
これらの食品は自然な甘みや栄養素を含みながらも、血糖値を急激に上昇させにくいため、持続的なエネルギー供給源となります。特に水分補給は脳の機能維持に重要なので、カフェインの少ない飲み物を選びましょう。
受験日に「お弁当を忘れた!」どうする?準備と対策について

受験当日は、何にせよ「忘れ物」をすると焦ってしまいます。まずは「忘れない」対策をしっかり行いましょう。そして、もしもお弁当を忘れたとしても、対応できるように準備しておきましょう。
事前準備のチェックリスト
前日夜のチェック
□ お弁当箱・箸・スプーンの準備
□ 水筒の洗浄と準備
□ お弁当袋の用意
□ おかずの下準備(可能な範囲で)
当日朝のチェック
□ お弁当の調理と詰め
□ 水筒にお茶を入れる
□ お弁当と水筒を保冷バッグに入れる
□ ティッシュやおしぼりの準備
□ 鞄に保冷バッグを入れる
最後の「鞄に入れる」ステップまで確認することで、家に置き忘れるリスクを減らせます。朝は特に忙しいので、チェックリストを目に見える場所に貼っておくと安心です。
受験会場周辺の食事事情を事前調査
- 会場から徒歩5分以内のコンビニエンスストアの場所
- 学食や学内売店の利用可否と営業時間
- 近隣の飲食店(混雑状況も考慮)
- 食物アレルギーがある場合の対応可能店舗
万が一お弁当を忘れた場合に備えて、これらの情報を事前に調べておくことで、冷静に対応できます。スマートフォンなどで当日でも簡単に探せますが、「学校前を右、薬屋の角を曲がったところにコンビニ」などのメモを持っておくと、より安心です。
受験でお弁当忘れた!コンビニ弁当の選び方
受験当日にお弁当を忘れてしまった場合、コンビニ弁当のおすすめの組み合わせをご紹介します。
組み合わせ例1
- おにぎり1個
- サラダチキン1パック
- カット野菜サラダ
- 無糖のお茶
この組み合わせは、タンパク質、野菜のバランスが良く、持続的なエネルギー供給が可能です。試験中の集中力維持に適しています。
組み合わせ例2
- 鮭や梅などのシンプルなおにぎり2個
- ゆで卵
- 野菜スティック
- ミネラルウォーター
シンプルながらも必要な栄養素を含み、消化にも負担がかからないため、緊張している受験生にも安心して食べられる組み合わせです。
消化に良いコンビニ商品
- おにぎり(具材はシンプルなものを)
- サンドイッチ(野菜が多めのもの)
- スープ(具だくさんのものがおすすめ)
- そうめんやうどんなどの麺類
- 茹で鶏や蒸し鶏を使った商品
緊張状態では消化機能が低下する傾向があるため、普段よりも消化に配慮した選択が重要です。
避けるべきコンビニ商品
- 揚げ物の多いお弁当
- 油分の多いパスタ
- ラーメンなどの脂っこい麺類
- クリームたっぷりのパン
- チョコレートなどの高脂肪・高糖分のお菓子
これらの商品は消化に時間がかかり、血液が消化器官に集中することで脳への血流が減少し、眠気や集中力低下を引き起こしやすくなります。特に試験直前には避けるべき選択肢です。
受験弁当に応援メッセージの添え方

受験日に持たせるお弁当に、ちょっとしたメッセージをつけるご家庭も多いようです。子どもの気持ちをリラックスさせ、応援してくれる人がいると思い出すことで、少しの「落ち着き」を取り戻せるかもしれません。
年齢別メッセージ例
中学受験(小学生)向け
- 「〇〇ちゃんならできる!パパとママは応援しているよ!」
- 「ゆっくり深呼吸して、いつものようにね。大丈夫!」
小学生は具体的な声かけと励ましが効果的です。安心感を与えるメッセージが緊張を和らげ、力を発揮する手助けになります。
高校受験(中学生)向け
- 「自分を信じて。今までの努力は必ず力になる」
- 「深呼吸を忘れずに。いつもの力を出せば大丈夫」
中学生は自分の力を信じることが大切な時期です。これまでの努力を認め、自信を持たせるメッセージが効果的です。
大学受験(高校生)向け
- 「自分のペースを大切に。今日も応援しています」
- 「焦らず、一歩一歩。あなたの可能性を信じています」
高校生はプレッシャーを感じやすい時期です。結果を求めるよりも、プロセスを大切にするメッセージが心の支えになります。
メッセージの適切な長さと内容
- 20〜30文字程度(一目で読める量)
- 長くても50字程度まで
長すぎるメッセージはかえって負担になる場合があります。簡潔で心に響く言葉を選びましょう。受験生は忙しく、緊張もしているため、短く的確なメッセージが効果的です。
避けるべき表現
- 「絶対に合格して」など結果を強要する言葉
- 「家族のために」など責任を感じさせる表現
これらの表現は無意識のうちにプレッシャーを与え、かえって実力発揮の妨げになることがあります。結果よりも過程を大切にする姿勢を示しましょう。
おすすめの表現
- 「いつも通りで大丈夫」など平常心を促す言葉
- 「応援しているよ!」など無条件の愛情を伝える表現
不安を和らげ、ふっと肩の力が抜けて、普段通りの力を発揮できるようなフレーズがいいですね。
受験弁当で応援しよう!
受験弁当は単なる食事ではなく、受験生の体調と心を支える重要な役割を持っています。適切な栄養バランスと消化の良さを考慮したお弁当作りは、試験中の集中力維持に直結します。
特に大切なのは、食事を通じて「あなたのことを応援している」という気持ちを込めること。栄養面だけでなく、心理面でのサポートも受験生の自信につながります。
受験は人生の通過点に過ぎません。結果よりもそこに至るまでの努力のプロセスが、お子さんの成長につながります。「この子がここまで頑張ってきたこと」を認め、どんな結果でも受け入れる姿勢を持つことが、親として最も大切なサポートではないでしょうか。
受験弁当という小さなサポートを通じて、お子さんの大きな挑戦を応援しましょう。
編集:オンライン家庭教師GIPS
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