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お母さん
子どもに中学受験をさせるべきか迷っています…

わが子に中学受験をさせるべきか迷っているお母さんはたくさんいます。
この記事では、中学受験のメリット・デメリットを紹介します。
それらを踏まえて、お子さんが中学受験に向いているのかを考えて頂ければと思います。

中学受験とは?

入試の特徴

「高校入試は通すための試験、中学入試は落とすための試験」と言われるように、中学入試で第一志望に合格するには厳しい試験をクリアしなければいけません。ハイレベルな中学に入学する難しさは、難関大学の入試に近いものがあります。

中学入試の難しさは、倍率にも表れていて、公立高校の入試では倍率1.4ともなると「高倍率」とされますが、中学入試では、とりわけ難関校や人気校ではその場合上である3倍を超えることが珍しくありません。こうしたことも「中学入試は落とすための試験」と言われる所以でもあります。

いつから始めるべき?

始める時期に正解はありませんが、近年では小3・4から始めるご家庭が増えています。

難関大学を目指すとき、高1段階から相当な勉強をこなしていないと難しいとされ、最近では「現役予備校」に通う高校生珍しくありません。
このことは、中学入試でも同様なことが言えます。

例えば算数では、「分数の四則計算」は小6の2学期に学習しますが、学校のペースに合わせていては、入試に間に合いません。塾に通っている生徒は、早ければ小4で学習している内容なのです。その他の科目も、学校のペースでは入試に間に合わないのが現状なのです。

何校受けるべき?

難関校や人気校では倍率が高くなることを踏まえると、3~4校の複数受験をするのが主流です。第1志望に合格できるのは受験生のおよそ3割ほどなので、第2・第3志望まで考えておく必要があります。

また複数受験するメリットは、第1志望の入試に向けて試験慣れできることです。どれだけ過去問や模試を経験してきても、やはり受験会場での入試本番は緊張します。ですので、本命の入試で実力を発揮できるように、複数校受験し、入試の雰囲気に慣れておくと良いです。

出題される範囲

高校入試問題は、「学習指導要領」の制限を多く受けますが、中学入試では必ずしもそれに捉われない出題となることが多いのが現実です。さらに、最近の入試傾向は「その場で考える(思考力)」を問う問題が多くなっています。基本的なパターン問題を土台にしつつも、思考力や表現力を問う問題への対応力を高めておくことが必須で、うわべだけの勉強では太刀打ちできません。中学受験生に求められるのは、知識の広さもさることながら、その知識を使いこなす力、そして、自然や社会の動きなどに対する興味・関心など、非常に広範なものとなっています。

中学受験のメリット

勉強のやり方が身につき、努力できる子になる

中学受験で出題される内容は、小学校の授業では扱われないハイレベルなものです。そのため多くの受験生が、塾や家庭教師などで専門的に学習します。

先述の通り、中学受験は2~3年ほどの期間を通じて準備をするのが一般的ですが、この勉強期間は、小学校のうちから目標達成に向けた努力をする良い機会となります。また、中学・高校で身につく学習習慣も小学生のうちに身に着けることができます。

教育環境や価値観などが似た生徒が多い

一般的には、地元の公立中学校に行くよりも、親の教育環境や意識の高さなどの考え方、価値観、経済力が似ている生徒が集まります。その理由から、いじめなどのトラブルも非常に少ないです。

高校受験がなく、勉強以外にも打ち込める

私立中学の多くは、中高一貫校です。そのため高校受験というハードルがなく、6年かけてしっかりと学力を身に着けることができます。
また、勉強だけでなく部活動などの課外活動にも心置きなく打ち込めます。

大学受験に向け可能性の幅が広がる

中高一貫の私立中学では、6年間かけて大学入試を見据えた学習を行っていきます。そのため、公立中学よりも学習進度が早く、高3までの先取り学習を行い、高3の残り1年で大学入試対策に充てるカリキュラムになっています。

東大や京大などの難関大学合格者が、中高一貫校から多く輩出されているのは、こうしたカリキュラムに理由あります。

家庭の教育方針に合わせた教育を受けられる

公立中学に進学する場合、住んでいる地域によって学校が決まります。学区によって無作為に集められた生徒のため、学力層は幅広く、いろいろな教育方針の家庭の子どもが集まります。

一方、中学受験をして中高一貫や私立・国立中学に進学する場合、学力層が学校ごとに一定の範囲に集まりやすく、自分に合った適切なレベルで勉強できる可能性が高くなります。

中学受験のデメリット

勉強以外の自由時間が少ない

中学受験をする場合、小学校4年生からはほとんどの時間を勉強に費やす必要があります。学校から帰宅したら塾へ行くという生活が続くため、学校の友達と気軽に遊ぶことができません。

また、他の習い事に使える時間も限られ、習い事をやめて勉強に集中する受験生がほとんどです。

通学に時間がかかるケースが多い

公立中学が、どれだけ遠くても片道30分で通える一方で、中学受験をする場合、片道1時間以内の学校を志望校にするケースが多いです。そのため、片道1時間かけて通う場合、公立中学と比べて1日1時間の差がでます。

公立よりも経済的負担が大きい

公立中学では授業料がかかりませんが、私立中学などでは年間で100万ほどかかります。さらに、塾・家庭教師・習い事などの学校外活動費を加えると年間で120~130万円になると言われています。

さいごに

中学受験には、メリットがある一方で、

・勉強のやり方が身につき、努力できる子になる
・教育環境や価値観などが似た生徒が多い
・高校受験がなく、勉強以外にも打ち込める
・大学受験に向け可能性の幅が広がる
・家庭教師の教育方針に合わせた教育を受けられる

デメリットもあります。

・勉強以外の自由時間が少ない
・通学に時間がかかるケースが多い
・公立よりも経済的負担が大きい

わが子に中学受験を受けされるか考えるときには、メリット・デメリットを踏まえ、その子にベストな選択をすることが大切です。