不登校のお子さまの高校受験は、いろいろな課題や不安がつきまといますよね。

しかし、適切なサポートがあれば、お子さまの可能性を最大限に引き出し、希望の進路へとつなげることができます。

この記事では、不登校のお子さまの高校受験について、進学しやすい高校のご紹介や、学習支援について解説します。

不登校でも高校受験はできる!

結論から言えば、不登校だからといって高校受験ができないわけではありません。お子さまの状況に合わせてさまざまな選択肢があり、サポート体制を整えることで、目標とする高校への進学もきっと叶います。

不登校で高校受験するには出席日数はどれくらい必要?

学校や地域などにもよるので一概には言えませんが、基本的に中学校での3年間の欠席日数が30日を越えると審議の対象になると言われています。審議の対象とは、高校側が入学させるかどうか審議することです。ちなみに、出席日数だけでなく、たとえば評定に1がある場合や内申書等の内容に何らかの課題点が見つかる場合も、審議の対象となります。

中学までは義務教育ですが、高校は違います。しかし、最近は不登校などがあっても、何らかの措置で進学できるように対応している高校も増えています。また、中学での状況に関わらず門戸を開いている高校もあります。あきらめずに、学校や塾・家庭教師、不登校支援などの協力を得て、お子さまに合った進路を見つけていきましょう!

不登校でも受験できる!進学しやすい高校とは

通信制高校

学校名特徴進路実績
N高等学校・S高等学校・オンライン授業中心
・プログラミング教育に強み
・多様な学習コースを提供
・充実したオンラインサポート
・通学コースや個別指導コースもあり
・国公立大大学、私立大学など進路実績多数
・海外大学合格143名(2023年度実績)
コードアカデミー高等学校・IT・プログラミング特化
・実践的な技術教育
・企業連携プログラム
・IT企業への就職実績あり
・大学進学実績あり
第一学院高等学校・全国に多数のキャンパス
・対面・オンラインの選択可
・個別指導に注力
・大学進学実績あり
・就職支援プログラムあり
飛鳥未来きずな高等学校・少人数制の対面授業
・オンラインもあり
・心理的サポートに強み
・体験学習プログラムあり
・大学進学実績あり
・就職支援あり

通信制高校は、不登校のお子さまの進路として大きく注目されています。人気も高く、N校・S校は、2026年度にはR高等学院も開校予定となっています。

個人にフィットする授業スタイルで、自分の好きなことを追求できる環境となっています。大学進学を考えている生徒に向けても手厚い学習支援があり、進路実績を伸ばしている通信制高校も多いので、検討する選択肢のひとつと言えるでしょう。

N校・S校はCMも流れていますし、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

上記にあげた通信高校は、親世代が考える通信制とは一線を画した、新たなICT教育(パソコンやタブレット端末を活用したデジタル教育)を推進していますよ!

各自治体による不登校の高校受験の制度

山梨県の特別入試

山梨県では、2025年度入試から全ての県立高等学校で「長期欠席者等を対象とした後期特別選抜」を導入します。

この制度は不登校経験者だけでなく、ヤングケアラーや病気などで長期欠席した生徒も対象としています。

特徴として、調査書を用いない選考方法を採用し、学力調査と面接を中心に評価します。

欠席歴に関わらず、生徒の現在の能力や意欲を重視した選考となっています。

東京都のエンカレッジスクール

東京都のエンカレッジスクールは、中学校時代に不登校や学習障害などの理由で、十分に力を発揮できなかった生徒を対象とした全日制高校です。

少人数制の授業や、きめ細かな学習サポート、体験学習など、生徒の自信回復と学力向上を目指したカリキュラムを提供しています。

入学者選抜では、調査書の評定を用いず、面接や作文、基礎学力検査などで総合的に判断します。

埼玉県の特別選抜制度

埼玉県では、不登校経験者や外国人生徒を対象とした特別選抜制度を実施しています。

この制度では、調査書の評定を使用せず、面接や作文、基礎学力検査などを通じて生徒の意欲や能力を評価します。

また、一部の高校では、不登校経験者向けの特別な教育プログラムを提供し、生徒の自己肯定感の向上と学習意欲の回復を支援しています。

愛知県の不登校特例校

愛知県では、不登校経験者を対象とした特例校を設置しています。

これらの学校では、通常の高校とは異なる柔軟なカリキュラムや少人数制の授業を提供し、生徒の個別のニーズに対応しています。

入学者選抜では、調査書の評定よりも面接や作文を重視し、生徒の現在の状況や将来の目標を考慮して選考を行います。

また、通信制課程と通学制を組み合わせた独自のシステムを採用している学校もあります。

大阪のエンパワメントスクール

大阪府のエンパワメントスクールは、中学校時代に学習面や生活面で課題を抱えていた生徒を対象とした全日制高校です。

「学び直し」と「自尊感情の回復」を重視し、3年間で基礎学力の定着と社会で自立する力の育成をめざします。

入学者選抜では、調査書の評定を使用せず、面接や作文、基礎学力検査を通じて生徒の可能性を評価します。

また、少人数制授業や体験型学習など、生徒の特性に合わせた教育を提供しています。

福岡の学びの多様化学校と入学者選抜

福岡県では、不登校経験者に配慮した新たな入試制度を全県立高校で導入します。

この制度では、調査書の「各教科の学習の記録」の第3学年の評定を選考資料としない方式を採用し、不登校生徒の受験機会を拡大します。

また、「福岡県立小郡高校」内に不登校経験者向けの特別コースを設置し、登校しやすい環境整備(例:始業時間の変更、授業時間の短縮)を行います。

これらの取り組みにより、多様な学習ニーズに対応し、不登校生徒の高校進学を支援します

参考:
令和7年度埼玉県公立高等学校入学者選抜/埼玉県

山梨県立高等学校における「長期欠席者等を対象とした後期特別選抜」の導入/山梨県

福岡県立高校まなびの多様化学校について/福岡県

高校とサポート校の違い

高校とサポート校は、どちらも学習の場ですが、大きな違いがあります。高校は、文部科学省が定める学習指導要領に基づいた教育を行い、卒業すると高校卒業資格を取得できます。

一方、サポート校は、学校教育法に基づく学校ではなく、個別の学習支援や進路相談などを中心に行います。そのため、サポート校だけでは高校卒業資格を取得できず、通信制高校などに同時に在籍することが一般的です。サポート校は、不登校や学習の遅れなど、さまざまな事情を抱えた生徒に対して、きめ細やかなサポートを提供することを目的としています。 

高校卒業認定資格が取得できるかどうかは、かならず確認するようにしましょう。

不登校からの高校受験5つのステップ

ステップ1:お子さまの現状を把握する

まず、お子さまの現在の状況を正確に把握することが大切です。なぜ学校に行けなくなったのか、どのようなことに興味を持っているのか、どんなことに悩んでいるのかなど、お子さまとじっくり話し合い、現状を理解しましょう。お子さまの気持ちを受け止め、共感することが、今後のサポートにつながります。

高校への進学は、環境を一変するチャンスとも言えます。小学校や中学校で不登校だったり、学校になじめなかったりした子が自分に合った学校に進み、新たなスクールライフを切り開くこともよくあります。

不登校になる理由はいろいろあるので簡単には言えませんが、大きく環境が変わることで良い方向に進むことは期待できます。

希望を持って、進路を決めていけるといいですね。

ステップ2:選択肢を検討する

お子さまの状況に合わせて、さまざまな選択肢を検討しましょう。

学校の選択肢

  • 全日制高校
  • 定時制高校
  • 通信制高校
  • サポート学校
  • フリースクール

高校といっても、私立も公立もありますし、全体的に少なくはなっていますが定時制高校もあります。手厚いサポートで、さまざまなお子さまを受け入れている私立高校もあります。

最近、特に伸びているのが通信制高校です。通信制というよりは、インターネットやオンラインでの高校と捉えてもいいかもしれません。生徒がめざすこと、学びたいことに重点を置いた、新しい学校のスタイルとも言えるでしょう。

お子さまと話し合いながら、公式サイトをチェック、資料をダウンロード、あるいはパンフレット等を送ってもらい、いろいろと比べてみましょう。

ステップ3:サポート体制を整える

高校受験に向けて、サポート体制を整えることが大切です。

●家庭でのサポート
学習計画の作成、学習のサポート、精神的な支えなど、家族みんなで協力して受験に臨みましょう。

●外部のサポート
家庭教師、塾、進学塾など、外部の力も活用しましょう。

●学校や地域のサポート
中学校や地域の教育相談機関などで相談をし、必要な支援を得るようにしましょう。

ステップ4:目標を設定し、学習計画を立てる

目標とする高校を決め、具体的な学習計画を立てましょう。お子さまの興味関心に合わせて、無理のない範囲で学習を進めることが大切です。家庭学習で高校受験を進めるのは大変ですが、状況を理解し、学習を支えてくれる塾や家庭教師が見つかると心強いですね。

ステップ5:モチベーションを維持する

受験勉強は長期戦です。途中でくじけそうになったり、モチベーションが下がったりすることもあるでしょう。そんな時は、お子さまを励まし、一緒に目標に向かって進んでいきましょう。

とはいえ、家庭学習を根気よく続けるのは大変です。また、学習レベルを考え、高校進学に向けてのプランをたてるのも難しいですね。そんな時に活用したいのが、オンライン家庭教師です。通信制高校の人気が高くなったのは、オンラインを活用した授業スタイルも理由のひとつです。自宅で授業を受けられるオンライン家庭教師の活用も考えてみませんか?

オンライン家庭教師が「不登校で高校受験」のお子さまと一緒に伴走します!

不登校のお子さまは、外出や集団での授業に不安を感じる場合が多く、オンライン家庭教師は、そんなお子さまにとって自宅にいながらマンツーマンで学べる良い選択肢となります。特に、パソコンやオンラインゲームに慣れているお子さまなら、スムーズに学習を始められるでしょう。

家庭教師を選ぶ際は、お子さまとの相性が非常に重要です。たとえば、兄姉のように気軽に接してくれる先生を求める場合もあれば、不登校に特化したカウンセリング経験のある先生を希望する場合もあるでしょう。お子さまの興味関心や性格に合わせて、最適な先生を見つけることが大切です。ゲームや音楽など、お子さまの好きなことを共有できる先生であれば、よりスムーズに学習を進められる可能性も高まります。

高校受験は、子どもが自ら進路を選択する大切な時期です。信頼できる第三者である家庭教師の存在は、お子さまが将来についてじっくりと一緒に考えてくれる伴走者となってくれるはずです。将来への新たなロードマップを描けるかもしれません!

編集:オンライン家庭教師GIPS

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