中学受験｜埼玉県の人気校と受験の現状を徹底紹介

埼玉県中学受験の特徴

埼玉県は都内からのアクセスも良く、近隣からの受験生も多いため、そして首都圏ではもっとも早い入試日程のため、実力を試す、慣れるという意味からも毎年、受験生が非常に多いという特徴があります。いわゆる「力試し」として受験するケースが目立っていたのですが、昨今は実力ある私立中高一貫校が増え、逆に都内から第一志望で受験するという中堅校から上位校も増えている傾向があります。

埼玉県の多くの私立中学は、複数回入試を行っています。第一回は、都内などからの「おためし」受験生も多く、受験者数や倍率を見ると驚くかもしれませんが、実質倍率とは違います。また、2回目、3回目受験は、東京の上位校では難関校が不合格だった生徒が受けるため、より難易度が上がる、倍率が高くなる傾向があります。しかし、埼玉県の場合は逆のことが多く、1月中旬から後半の2回目以降の入試は合格の確率が高くなっています。

お住まいからの交通手段によっては、都内・県内に限らずとも、通いやすい場合も多々あります。

進路先選びでは、エリアというよりも「通いやすいかどうか」を考えるといいかもしれません。

たとえば、都内から埼玉はラッシュの逆方向にあたるため、都内での通学よりもラクというパターンもありますよ！

保護者からすると、1月入試の埼玉は多くの学校が入学金の納付期限を2月に設定しているため、都内の難関校をチャレンジする際にも受けやすいメリットがあります。路線が多くあるため、意外とアクセスが良いエリアがあり、千葉県や神奈川県からの受験者も増えているようです。

また、埼玉県では一般に併願ができないとされている「公立中高一貫校」も、複数受験が可能という特徴があります。第一次選抜の日程が1日ずれているためです。しかし、第二選抜の日程は同日ですので、最終的には1校に絞る必要はあります。とはいえ、最初の選抜は日付がずれる2校を選んで受験することは可能です。

＊受験日程は年度により変更される場合があるので、公式サイトで確認しましょう。

埼玉県中学受験「入試日程」

埼玉県は首都圏ではもっとも入試開始が早く、1月10日からスタートします。ほとんどの学校が1月内に試験を終えます。

1月10日から1週間程度がピークですが、埼玉県内の私立中学は複数回の入試を実施しているところが多く、そのため、1月末まで試験が続きます。

埼玉県立御三家とは

埼玉県は「埼玉県立御三家」とよばれる、公立の高校があります。共学の大宮高校、男子校の浦和高校、女子校の浦和第一女子高校です。これらの高校は東大をはじめ、難関大学への進学率が非常に高い特徴があります。このため、公立中学へ進み、県内屈指といわれる人気公立高校をめざすパターンも少なくありません。中学受験をこれから検討する方は、こうしたルートもあることを含め、高校から大学への進路実績をしっかり情報収集するようにしましょう。

【最新版】埼玉県の中学受験の現状

埼玉県では、新設の学校、新規コース、共学化など、大きく変化している私立中高一貫校が多くあります。医学クラス・特進クラスといった、学校の中でも選抜されたコースの人気が高く、学校本体の偏差値と特殊なコースの偏差値が大きく違う場合もあります。たとえば、淑徳与野中学校の「医進コース」、埼玉栄中の「医学クラス」といった、難関学部、難関大学に特化したコース編成は都内からの受験者もかなり多く見受けられます。

立教大学の進学率が高い「立教新座中学校」は依然として人気が高く、女子校では浦和の星も東京の女子御三家を受けるレベル層が受験しています。

最近になって獨協大学医学部推薦枠が大きく増えた「獨協埼玉」、また、開智中学・高等学校、開智未来中学・高等学校、開智所沢小中等教育学校と、開智グループも受験者数が増えています。

埼玉の私立中高一貫校ではスポーツや文化活動などで抜きん出た成績を出しているところも少なくありません。スポーツ推薦など特殊なケースもあるので、各学校の特徴をよく調べることが大切です。

埼玉県「主な私立中学の特徴と難易度一覧表」

※難易度は偏差値や倍率等から推測しているもので、あくまで目安です。

※特進コースなど一部のクラスは偏差値が著しく高い場合があります。

埼玉県の公立中高一貫校

4校ある公立中高一貫校の中で、県立は「伊奈学園中学校」のみです。伊奈学園総合高等学校は広大な敷地を持ち、選択制授業を行う特色のある高校です。伊奈学園中学校は募集人数が少ないため、倍率は例年高くなっています。

さいたま市立の公立中高一貫校の2校は、どちらも「さいたま市在住」の生徒が対象となっています。エリアがかなり限定されているものの、倍率は低くありません。川口市立高等学校附属中学校は、比較的新しい学校です。

埼玉県の公立中高一貫校は難関大学への進学実績はありますが、東京の公立中高一貫校のように東大合格者人数が話題になるような印象はあまりありません。ただし、歴史の浅い学校もあることから、今後は進学実績も伸ばしていくのではないでしょうか。

埼玉県は中学受験率が伸びている

少子化の影響などを受けて、私立中学受験者数は若干減っているのではないかと話題にのぼりますが、埼玉県は逆に受験者数が伸びている現象が起きています。そのため、単純に倍率を見ると非常に難しく感じるかもしれません。ただし、他校受験をする、いわゆる「おさえ」のケースも多いので、繰り上げ合格もあり得ます。

いずれにしても、埼玉県内の私立中学はそれぞれ特色を出して、積極的に生徒を募集している学校が多い印象です。さまざまなコースやクラスがあるので、学校単位ではなく、志望するコースなど細かくリサーチすることがポイントです。

編集：オンライン家庭教師GIPS