一般的に、集中力は才能だと思われています。
「自分には才能ないから…」「あの人とは脳のつくりが違うんだ…」
たしかに生まれつき集中力が高い人もいます。しかし、集中力はトレーニングをすれば誰でも高めることができます。
肝心なのは、そのトレーニングを行うかどうか。筋力トレーニングをすれば筋力が上がるように、集中力も正しいトレーニングを行えば高められます。
本記事では、とくに勉強に関する集中力の高め方を解説していきます。
集中力は才能?
生まれつきが50%
ある研究によると、仕事への意欲や集中力は、生まれつきの性格によって約50%が決まってしまうそうです。
つまり、遺伝によって、およそ半分の集中力は決まります。
トレーニングで高められる
しかし、才能がなくともあなたの努力次第で「集中力」を高めることができます。
ですから、「自分は能力が低いからどうせ無理だ」とあきらめるのではなく、頑張ればのびると信じ、トレーニングしてみてください。
あなたの周りにいる集中力の高い人達も、トレーニングによって高い集中力を手に入れた人がきっといるはずです。
集中できない3つの原因
他に気になることがある
集中できないのには、必ず原因があります。
- 友だちからのLINEが気になる
- ゲームがしたい、YouTubeを見たい
- 学校の宿題終わってないけどどうしよう…
勉強以外で気にあることがあったり、不安なことがあれば、高い集中力を発揮することはできません。
ですから、集中できていないと感じたら、集中できない原因を探り、できる限りその原因を取り除きましょう。
やる事がハッキリしていない
いざ勉強しようと思っても、やる事がバクゼンとしていれば、集中することはできません。
なぜなら、何をすればいいのかが明確でなければ、途中であきらめることもでき、集中する必要性を本能で感じないから。
つまり、ゴールもなく「ただなんとなく走っている」状態と同じです。
ですから、勉強を始める前には、「具体的な計画」を立ててから始めましょう。
計画を立てる時のポイント
- 勉強を始める前に10分ほどで
- 勉強することを具体的に書く
- 終わらせる時間もイメージして書き出す
簡単すぎる or 難しすぎる
脳は本能的に「やる意味がない」と判断すると集中力を低下させます。
ですから、勉強する内容があまりにも簡単すぎると集中できません。
一方で、勉強する内容が難しすぎても脳は「自分には無理」と判断し、集中力を低下させます。
ですから、集中して勉強するためには、自分のレベルのやや上の内容に取り組むと良いです。適度な難易度であれば、あなたの集中力を高めてくれます。
集中力を上げる方法
ルーティーンをつくる
脳は「反復」することに安心感を覚えます。
よく一流のスポーツ選手などが試合前にルーティーンをしますが、これは科学的に「集中力を高める効果」があるとされています。
ですから、もし勉強に集中できなければ、勉強を始めるときにルーティーンをつくると良いです。
たとえば「メモにやることを書き出してから勉強する」「机のライトをつけたら勉強する」「首を回したら勉強する」など。
自分に合ったルーティーンをつくれば、スムーズに勉強をはじめ、集中力を持続させることができます。
やる事を書き出す
勉強することがハッキリしていなければ、集中して勉強できません。
ですから、勉強を始める前にはかならず「今日やること」を具体的に書きだしましょう。
さらに、つねに見えるところに「あなたは〇〇を〇〇時までに勉強しますか?」という疑問文を書き出しておくと、勉強することを常に脳に働きかけ、集中力を持続させる効果があります。
また、途中で集中力をさまたげる不安がある場合は、その不安も書き出すと良いです。
たとえば「弟が話しかけてくる」「友だちからLINEがくる」「スマホを見てします」など。
こうした不安要素を具体的にイメージしておくだけで、勉強への集中力は高まります。
理想像を思いえがく
あなたの理想とする人をイメージするだけで集中力は上がります。
たとえば「クラスの頭の良い人」「頭の良い芸能人」「歴史上の偉人」など。
あなたの思いえがく、勉強に集中している「理想の人」をイメージするだけで、あなたの集中力も高くなります。
できる人と一緒に勉強する
あなたの周りの人が集中していれば、あなたの集中力も高まります。
これは、科学的にも良く言われていることです。
ですから、もし勉強の集中力を高めたければ「集中して勉強できる」友人と一緒に勉強すると良いでしょう。
たとえば「図書館に行く」「学校の自習室」「塾に行く」など。
できる人の集中力は、あなたの集中力も高めてくれるのです。
環境をととのえる
どれだけ優秀な人でも、誘惑の多い環境で集中することは難しいです。
「机の横にゲームがある」「目の前にマンガがある」「スマホの通知がよくくる」など。こうした環境では、集中して勉強はできません。
ですから、「勉強以外」のものをすべて部屋(もしくは机の上)からなくすことが理想の環境です。
そうした環境をつくることができなければ、勉強するときは「図書館へ行く」「塾へ行く」など、勉強する場所を変えるのも良いでしょう。
肝心なのは、「勉強する場所」を集中できるようにととのえることです。
カフェインを摂取する
科学的に見ても、カフェインを摂取することで集中力を高める効果があります。
しかし、ただ適当に摂取すればよいというわけではありません。
ポイントは、
- 1回の摂取量は、缶コーヒー2本以下
- 起床後、2時間経過してから摂取する
この2つのルールを守って摂取することで、カフェインから得られる集中力を最大限発揮させることができます。
勉強時間を調整する
一日のなかで最も集中できる時間は「起きてから2時間」です。
ですから、この2時間をいかに有効に使うかが重要。勉強では次のスケジュールが理想です。
- 朝・・・頭を使う内容、新しい内容、理解力のいる問題
- 昼・・・問題をとく、単純な内容
- 夕・・・朝の復習、これまでの復習
こうした時間を調整しながら勉強することで、効率よく集中することができます。
(参考)
鈴木祐(2019),『ヤバい集中力』,SB Creative
メンタリストDaiGo(2017),『自分を操る集中力』,かんき出版